予防接種関連のQ&A
予防接種って本当に受けなきゃいけないの?
昔よりワクチンの数も増え、接種率も上がりました。ワクチンで病気が予防できるようになった分、髄膜炎、はしか、水ぼうそうやおたふくの怖さを身近に感じる機会は減っています。ヒブや肺炎球菌の予防接種が日本で打てるようになる前、勤務する市中病院には年に何人かのお子さんたちが髄膜炎で入院していました。命がけの戦いになることもありました。また、残念ながら後遺症を残すお子さんもいました。
水ぼうそうやおたふくなら、大丈夫と思っていませんか?水ぼうそうは、アトピーがあるお子さんの場合、重症化することがあります。また、水ぼうそうに関連して肺炎や脳炎、脳梗塞を起こすことがあることも報告されています。お子さんが高齢化した時、帯状疱疹として身体に潜んでいた水ぼうそうのウイルスが出てきて苦しむこともあります。おたふくは無菌性髄膜炎を合併したり、難聴を後遺症として残すことがあります。ワクチンの副反応と、病気にかかった場合に起こりうる合併症、たとえ合併症がなくても約1週間からそれ以上病気でお休みをしなければいけないことを考えると、予防接種は是非忘れず受けて頂きたいです。
また、お子さんの周りには、免疫不全でワクチンを受けられないお子さんや、年齢が小さくワクチンをまだ受けられていないお子さんたちもいます。こうした子たちは、周りの接種率が上がり、病気が流行しなくなることで、ご本人はワクチンを打てなくてもワクチンにより病気から守られます。
予防接種の日はお風呂に入ってもいい?
はい。入って大丈夫です。注射部位をゴシゴシ強く洗うのは控えてください。また当日は激しい運動は控えてください。公園で軽く遊ぶ程度は大丈夫でしょう。
予防接種後発熱したら、どうしたらいい?
予防接種後に熱が出ることはめずらしくはありません。熱が出ても1日ほどで落ち着くことがほとんどです。お子さんが熱があってもよく飲めていて、機嫌もそこそこ保たれ、眠れるようでしたらご自宅で様子をみてもらって大丈夫です。水分がとれない、異常に機嫌が悪い、眠れない、咳がひどいなどの熱以外の症状があるようでしたら、受診することをおすすめします。1歳をすぎて接種する、MR(麻疹風疹)、水痘、おたふくワクチンは接種後7-10日ほど、接種後少したったところで微熱や発疹がでることがあります。これらのワクチンは生ワクチンと言って、軽く感染をさせて免疫をつけるタイプのワクチンのため、軽くかかったような症状を起こすことがあるためです。ワクチンの副反応による熱や発疹は実際にかかるよりはずっと軽いですので、まずはご自宅で様子をみて大丈夫です。
BCGのあとが赤い。これって正常?
BCGは結核を予防するためのワクチンです。腕に接種します。 接種後7-10日くらいで接種した針の場所に一致して赤いポツポツが出てきます。膿みができ、1−2ヶ月ごろに最も反応が強くなります。その後ゆっくりと薄くなっていきます。接種後1週間以内に膿みが出て腫れるような場合にはすでに結核にかかっている可能性があります。当院では、接種後1週間以内に赤いポツポツがはっきり見えるような場合には来院をお願いしています。
BCGを肩や足の裏など、目立たない場所に打つことはできませんか?
BCGワクチンの接種部位は上腕外側中央部、つまり二の腕の外側と決められています。Tシャツなどを着るとはっきり見える場所のため、少しでも隠れる場所にとご希望される方がいます。肩については二の腕よりケロイドになりやすく、足の裏やおしりは接種部位に細菌感染を起こす可能性が高くなります。当院では二の腕以外の場所への接種は行っておりません。
大人の風疹抗体検査・ワクチン接種をやっていますか?
はい。行っております。男性の場合、クーポンがお手元に届いていれば可能です。女性の場合、渋谷区在住で、妊娠を希望している。もしくは妊娠を希望している方と同居の場合に検査可能です。ワクチン接種については抗体検査の結果によります。検査、ワクチンともにまずはお電話にてご相談ください。03-6276-8657
インフルエンザワクチンはいつ受けるのが一番よいですか?
インフルエンザ流行のピークをカバーできるようにワクチンを接種するのが理想です。しかし、インフルエンザは毎年流行のピークが少しずつずれます。下の図は定点医療機関当たり患者報告数を示したものです。1月の1週目が1です。
東京都感染症情報センターより
http://idsc.tokyo-eiken.go.jp/diseases/flu/flu/
2019年/2020年は12月にピークがありました。一般的には12月に小さな山があり、1月中旬から2月にかけて一番大きな山がきて、3月には減ってきます。2016年のように3月、4月と流行が長く流行が続く年もあります。
ワクチン接種後通常2週間ほどで抗体が上がってきます。5ヶ月ほど抗体が持続すると言われています。このため、こどもは10月から11月に1回目を、12月上旬までには2回目接種完了をしているとシーズンを通して免疫が期待できます。3月4月に大事なイベントなどがある場合には少し遅めに接種を計画してもよいと思います。
大人の方がお子さんと一緒に接種する場合は、お子さんの2回め接種にあわせることをおすすめします。
0歳です(1歳未満)。インフルエンザワクチンは接種をした方がよいでしょうか?
1歳未満のお子さんはそれ以上のお子さんと比べて有効性が劣るとの報告がありました。しかし、こちらの報告についてはかつて1歳未満のお子さんのワクチン投与量が0.1mLと少なかったころのデータとなっています。現在、小児科学会では生後6か月以上のお子さんについてインフルエンザワクチンを推奨しております。特に保育園に通っている、兄弟が多いなどインフルエンザと接触する可能性が多い場合、にはよりおすすめしております。生後6ヶ月より接種可能です。渋谷区の場合、助成が出るのが1歳以上のお子さんのため1歳未満の方は自費となります。
インフルエンザワクチンと一緒に受けた方がよい自費ワクチンはありますか?
4歳ー7歳で おたふく2回目(5100円)
小学校入学前 ポリオ(8200円)+3種混合(5100円)
をおすすめしております。
また定期予防接種の子宮頸ワクチンも小学校6年生から高校1年生までの女の子で推奨しております。予診票が送られてきませんので渋谷区よりお取りよせください。
この他、おすすめ自費ワクチンについてこちらにまとめてあります。
当院ではWEBで24時間ワクチンの予約が可能です。