マーガレットこどもクリニックでは、グループ法人である「認定NPO法人フローレンス」と、HPVワクチンの有効性と安全性を啓蒙してきた団体である「みんパピ!」とともに、HPVワクチンの必要性を広く知ってもらうため、9歳から18歳の男の子に対してHPVワクチン1回分を無料でプレゼントすることにしました。

 

なぜ男の子にもHPVワクチンが必要なのか

 

 HPVワクチンはヒトパピローマウイルス(HPV)の感染を防ぐワクチンです。

 HPVは男女問わず性交渉で感染をし、8割の人が生涯で一度は感染するごくありふれたウイルスです。

 

 HPVの感染により女性では子宮頸がんを、男性では陰茎がん、男女ともに尖圭コンジローマや咽頭がん、肛門がんを引き起こすことがあります。HPVワクチンによりこれらのがんを予防することが可能です。

 

 女性の子宮頸がんは毎年約1万人が罹患し、毎年約3000人が亡くなっています。20代から増え、子育て世代の母がこどもを残して亡くなることや、出産を諦めざるを得ない状況になることがあります。

 

 HPVワクチンは男女ともに自身を守るだけではなく、接種により女性から男性、男性から女性への感染を防ぐこともできます。つまり、男性へ接種をすることにより、男性だけではなく、最も影響の大きい女性を守る効果もあります。

 

 国内ではHPVワクチンは2013年に導入され、女の子に定期接種化されたものの、接種後の体調不良とワクチンの関連がメディア等で大きく取り上げられ、以降、積極的勧奨の対象から外されてきました。

 世界では8億回以上の接種が行われ、HPVワクチンは多数の研究により「安全性が高いワクチンである」ことがわかっています。世界保健機構(WHO)は、「HPVワクチンは極めて安全なワクチン」としており、厚生労働省も「安全性に重大な懸念は認められない」との見解を示し、国内でも2022年より積極的勧奨が再開され、2023年に女の子へは9価のHPVワクチンの定期接種化が決まりました。現在は、まだまだ接種率が低いことが問題です。

 

 男の子に対しては国内では9歳以降の4価のHPVワクチンが承認はされているものの、その必要性が十分に認識されていないこと、また必要性が理解できても1回あたり2万円弱と高額であることから、男の子への接種は全くと言ってよいほど進んでいません。子育て世代にとっては、この自己負担は大きいものです。とりわけ、経済的に厳しい世帯にとっては、この金額は大変な負担となります。

 

なぜこのキャンペーンを実施するのか

 私達は全てのお子さんがHPVワクチンを受けられるようになることが、将来HPVによるがんで苦しむ人を減らすために必要と考えています。このためには男女ともにワクチンの必要性と安全性を広く知ってもらうことと、男の子へのワクチンの公費化が必要です。

 

 そこで、今回私達はグループ法人である「認定NPO法人フローレンス」と、HPVワクチンの有効性と安全性を啓蒙してきた団体である「みんパピ!」とともに、HPVワクチンの必要性を広く知ってもらうため、男の子に対してHPVワクチンを無料でプレゼントすることにしました。接種費用は当院で負担致します。経済的に困難な状況にあるご家庭には優先してお届けを致します。

 この企画を通して、HPVワクチンの正しい知識とその必要性を多くの方に知ってもらいたいと思っています。また、費用の問題から接種を諦めていた方にお届けができたらと思っています。

 

 

【認定NPO法人フローレンス】

 認定NPO法人フローレンスは、「みんなで子どもたちを抱きしめ、子育てとともに何でも挑戦でき、いろんな家族の笑顔があふれる社会」の実現に向け活動する、国内最大規模の認定NPO法人です。病児保育事業、認可保育園事業、障害児保育事業などを運営するほか、子どもの虐待や貧困問題等、国内の親子領域の課題を解決するため、各種支援事業や政策提言活動、ソーシャルアクションを推進しています。マーガレットこどもクリニックは認定NPO法人フローレンスのグループ法人です。

 子宮頸がんは妊娠出産に大きく影響を与えるがんでありながらワクチンと検診との組み合わせでほぼ100%防ぐことができ、母子の健康に寄与することができます。フローレンスグループではひとり親支援や特別養子縁組事業に関わる中で、子宮頸がんの罹患により困難を抱えるご家族と多く関わってきました。性教育や男女児童生徒への公費接種が進めば、将来的には女性と子どもの命と健康を守ることにつながるため、フローレンスグループとして男女共にHPVワクチンの公費接種を推進しています。

コーポレートサイトURL: https://florence.or.jp/

 

 

【みんパピ!】

全ての日本国民にヒトパピローマウイルス(HPV)感染症に関する正確な知識を伝え、科学的な根拠に基づきHPV ワクチンの有効性と安全性について啓発することで、日本国民の健康増進に寄与することを目的に、啓発活動を行っています。

https://minpapi.jp/

 

代表理事 稲葉 可奈子コメント

HPV感染による病気はHPVワクチンにより予防できる時代です。世界的には男女ともにそれが当たり前となってきていますが、日本では男子の接種には経済的ハードルがあるのが現状です。フローレンスグループの皆さんの善意により、費用がネックとなって接種を躊躇されている方々が接種の機会に恵まれますように。そしてこれを機に、まだ接種していない対象年齢の女性にもちゃんと情報が届き、いずれ日本でも男子も定期接種(公費助成)の対象となり、HPVによる病気は予防されることが当たり前となることを期待しています。

 

 

申込み方法

接種を希望する方は以下をお読みになり、お申し込みをお願い致します。

お電話でのお問合はなるべくお控えくださいますようお願い致します。

  

  接種人数:お申し込み頂いた方の中から抽選で60名の方

 

  申込み期間 :

   1次募集: 2023年1月23日から1月30日

   (抽選日1月31日)

   2次募集:1月31日以降は先着順(応募者多数のため2次募集は行いません)

  予定数に達し次第終了します

 

  申込み方法:WEBのみ 電話不可

  1度の応募で同居家族全員分(対象者に限る)のご応募が可能です。

 

  対象、条件:

   ① 9歳以上18歳以下男性 お一人に付き1回分

   (今回のキャンペーンでは女性の接種は行いません)

 

   ② 2023年3月31日までの月ー土9:30-16:30に

     マーガレットこどもクリニックに接種に来院できる方。

   希望の時間がすでに埋まっている場合もあります。複数の候補日をご用意ください。

 

   ③ 以下を提示できる家庭は優先します(当日窓口での提示必須)

    ・児童扶養手当もしくはそれに類する書類

    ・生活保護を受けている証明

    ・就学援助を受けている証明

 

   ④ 優先家庭以外の方は抽選により決定します。

 

  接種期間:2023年3月31日(延長不可)まで 月ー土 9:30-16:30 (祝日を除く)

 

  当選結果発表方法:

   優先家庭は申込後随時、当選の連絡をメールで差し上げます。

   優先家庭以外のご家庭は1月31日以降に抽選結果をメールでお伝えします。

 

   1期にお申し込みの方:2月6日まで連絡が当院からの当落の連絡がない場合には

clinic-info@margaret-kodomo.jp

  までご連絡ください。

  第2期は先着順となります。随時日時予約の方法をお知らします。

  お申込み後3営業日でも連絡がない場合には、お知らせください。

 

  持ち物:

   ① 母子健康手帳(可能な限り)

   ② 優先家庭の方はそれを証明する書類

   ③  問診票

   問診票は当選確定メールでご案内します。

   高校生以上の方は必ず印刷をして、保護者署名欄に記入を済ませて持参ください。

   保護者が同伴の方も予めご記入いただくと待ち時間の短縮になります。

 

  費用:接種費用無料(4価HPVワクチン1回分無料)

   マーガレットこどもクリニックへの交通費は自己負担をお願いします。

 

  保護者の同伴:中学生以下は必須 高校生以上は保護者の同意があれば可

 

  注意事項

  抽選結果等はメールでご連絡します。

clinic-info@margaret-kodomo.jp

  からのメールを受け取れるように設定をお願いします。

お申し込みはこちら

 HPVやHPVワクチンについてもっと詳しく知りたい方は

 ● みんパピ!

 ● 日本産婦人科学会

 ● 院長田中が自身の息子に接種を行った記録はこちら

 

よくある質問

Q 副反応は大丈夫でしょうか

A 接種部位の痛みは7割くらいの方におきます。接種部位の腫れが10%以上、発熱は10%未満です。これらの反応は他の定期接種と比較して著しく高いわけではありません。

また、接種に伴う、ふらつきや失神などが迷走神経の反射のために起こることがあります。痛みへの恐怖が強い方には寝た姿勢で接種することも可能です。アナフィラキシーが起きた場合には対処できる体制と訓練をしております。

 国内で女の子への接種の際に問題となった「多様な症状」については、接種を行ってない同年齢の女の子にもみられていることが分かり、ワクチンとの因果関係については証明されていません。

 

Q 接種は1回だけですか?2回目以降を希望する場合にはどうしたらいいでしょうか。

A HPVワクチンは日本では3回接種が基本になっています。今回のキャンペーンでは原資に限りがあること、またなるべく多くの方に1回でも接種していただくことを優先するため、皆さんに1回ずつの接種となります。2回目以降については国により定期接種化されて接種できることを期待しています。2回目以降を自費で接種希望される場合には当院およびかかりつけ医で接種することは可能です。

 

Q 1回だけの接種でも効果はありますか?

A 女性接種でのデータになりますが、1回の接種では2回、3回の接種と比較して抗体価は低いものの感染を防御する効果としては、1回だけでも2回、3回接種と遜色なく有効という報告があります。

 

Q 他のワクチンと一緒に接種できますか

A はい。可能です。23区内の方の場合、定期ワクチンの接種が可能です。予診票、母子手帳を持参ください。自費のワクチンは居住区を問わず可能です。

 

Q 営業時間の間に行けないのですが、接種できませんか?

A 申し訳ありませんが、営業時間内に来院ができない方はお断りをしております。

 

Q 3月31日までに接種ができませんでした。4月以降にお願いできますか?

A 申し訳ありませんが、今回のキャンペーンは3月31日までとさせて頂いております。予定日に体調不良となる可能性もあることから、当選された場合にはなるべく早く接種の予約をされることをおすすめします。

 

Q 当選確定後に予約をしたのですが、都合が悪くなりました。変更できますか?

A はい。期間内であれば可能です。当選確定メールに添付の予約サイトURL(クリニックの診察予約とは別)からご自身でキャンセルをし、新しい予約をお取りください。

 

Q 接種に大人の付き添いは必要ですか

A 中学生以下の方の場合には付き添いをお願いしております。また、それ以上の方の場合は予診票(当選時のメール内にURL添付)を印刷頂き、予め同意の署名記載頂いた上で、当日は緊急時に連絡がつくようにしてください。

 

Q 自転車置場はありますか?

A はい。ございますが、数に限りがあるためご家族で1台でお願いをしております。駐輪場がすでに満車の場合には近隣の公共駐輪場をご利用いただきます。